名古屋で地域循環型リサイクルを始めよう!【社会貢献できるリサイクル】

2022.03.21

名古屋で地域循環型リサイクルを始めよう!【社会貢献できるリサイクル】

不用品が出た場合に、モノによってはただ捨てずにリサイクルしたい……。そう考えることが、ここ数年でぐっと増えたのではないでしょうか。

けれども実際にどのようなものがリサイクルできるのか、どうすればいいのかまではハッキリわからない方も多いと思います。市町村別のルールがあって、難しく感じてしまう部分もあるでしょう。

そこで今回は名古屋市に重点を置いて、

  • リサイクルが可能なもの
  • リサイクルに出す方法と場所
  • 地域貢献につながるリサイクル

についてまとめました。

この記事を読み終わるころには、資源の見分け方や持っていくべき場所、迷った時に調べる方法、さらにはより意義のあるリサイクルについて、ひととおり頭に入っているはずです。

記事の監修は、1980年からリサイクル活動を続ける「認定NPO法人中部リサイクル運動市民の会」、2003年から社会福祉事業を行う「社会福祉法人すぎな」、創業1891年の羽毛専業メーカー「河田フェザー株式会社」といった異業種3団体が立ち上げた「なごやハートステーションプロジェクト」がしています。

名古屋でリサイクルをするには?

まずはリサイクルに出すとその資源がどうなるのかをおさらいして、リサイクルの意味や価値を見直してみましょう。

リサイクルしたものはどうなる?

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リサイクルに出した資源は、「回収→分別・選別→再商品化→再利用」といった流れで、もう一度私たちの手元へ戻ってきます。

以下の表は主なリサイクル資源とその原料、主な再生品の表です。

資源原料主な再生品
パルプ段ボール、本、トイレットペーパーなど
段ボールパルプ段ボール、紙筒など
紙パックパルプトイレットペーパー、ティッシュペーパー、キッチンペーパーなど
ペットボトルポリエチレンテレフタレートカーペットなどの繊維、卵パック、ボトル(洗剤・飲料)、ごみ袋など
プラスチック樹脂などプランター、ごみ袋、パレット、文具、合成木材など
アルミアルミ(96%)アルミ缶、アルミサッシ、自動車部品など
スチール鉄(99%)自動車、家電、機械、モーター、建材など

身の回りの多くのものが、再生された資源からも作られていることがわかります。

これらを新しい資源から改めて作るとなると、原油のようにその原料を外国からの輸入に頼っているものもありますし、森林を大量に伐採する環境破壊につながるものもあります。

一人ひとりのちょっとした行動が、実は大きな流れに影響していることが感じられます。

名古屋でリサイクルに出す方法~リサイクルできるものとできないもの

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製品がリサイクルできるかどうかは、循環をイメージさせる矢印がデザインされた「リサイクルマーク」で確認できます。

主なリサイクル資源のマークと、リサイクルする場合の名古屋市からの注意事項を以下の表にまとめました。

リサイクルマーク名古屋市からの注意事項
paper・お菓子の箱などは中身を入れたままにしない ・指定袋に入れ、口をしっかり結ぶ ・地域の集積場所へ ・新聞や雑誌は市では回収していないため、集団資源回収やリサイクルステーションへ
danball・市では回収していないため、集団資源回収やリサイクルステーションへ
paperpack・酒やジュースなどの「内側にアルミが張られているもの」のみ回収 ・地域の集積場所へ ・牛乳パックなどの「内側が白いもの」は中をさっと洗ってスーパーや区役所などの回収ボックスへ
oil01_pet・中に異物(飲み残し、吸い殻など)を入れない ・フタやラベルは取る ・さっと水洗いする ・地域の集積場所へ、スーパーや区役所などの回収ボックスへ
pra・汚れたものはさっと水洗いして指定袋へ入れ、口をしっかり結ぶ ・原則的に「各戸収集」、道路際へ ・プラスチック製のおもちゃ、カセットテープやCD、DVD、ポリバケツ、歯ブラシなどは可燃ごみへ
alumi・名古屋市ではリサイクルとして回収している。詳細は名古屋市ホームページをご確認ください。
steel ・名古屋市ではリサイクルとして回収している。詳細は名古屋市ホームページをご確認ください。

ほかに、スマートフォンやデジタルカメラなど対象の小型家電は、市役所などに設置している回収ボックスへ投入できます。

これらの情報について、さらに詳しいことは名古屋市のホームページをご覧ください。「家庭ごみ・資源の50音別分別早見表」もありますので、迷ったらこちらを確認しましょう。

また、名古屋市の無料で使える「ごみ分別アプリ『さんあ~る』」は、収集日も教えてくれるのでとても便利です。

名古屋市の「家庭ごみ・資源・リサイクル」のページはこちらから

名古屋のリサイクルステーション

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名古屋市では、「リサイクルステーション・古紙リサイクルセンター」によるリサイクル活動もおこなわれています。

市民団体がスーパーの駐車場などを利用して回収したり、各区のリサイクルステーション・古紙リサイクルセンターが持ち込みを受付したりととても活発なので、思い立った時にすぐに片づけられそうです。開催日時や受付場所、回収品目などに関する詳しい情報は、名古屋市のホームページに随時掲載されていますので、一度確認してみることをオススメします。

また、買い取り対象品であれば、リサイクルショップに買い取ってもらうのも一つの手です。買い取り条件をよく確認した上で依頼しましょう。

名古屋の地域循環型リサイクルで社会貢献もできる

リサイクルをするだけで十分に環境や社会への貢献ですが、より地域に寄り添った活動をしてみたい方は、「なごやハートステーション」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

「なごやハートステーションプロジェクト」とは

2020年発足の「なごやハートステーションプロジェクト」は、障がい者福祉施設・環境NPO・羽毛製品メーカー等が連携して、 不用品のリユースや羽毛製品等のリサイクルの仕組みを拡げ、障がい者福祉と循環型社会づくりに貢献するプロジェクトです。

資源の回収をおこなうステーションは主に名古屋市内の障がい者福祉施設に設置されており、「なごやハートステーションプロジェクト」のロゴマークのステッカーが目印です。

2022年3月末の段階では、港区の「ヒュッゲおがわのもり」と「作業所えがお」、千種区の「Re☆ショップなかた by ぐるっぺ」に設置されています。

なごやハートステーションでリサイクルしたものはどうなる?

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なごやハートステーションでは、リサイクル資源として羽毛製品を回収しています。リサイクルの工程のうち、製品の解体を担っていることが特徴の一つです。

解体後の羽毛は、買い取った河田フェザー株式会社にて洗浄され、一流のアパレルブランドやアウトドアブランド、寝具羽毛メーカーなどの製品として生まれ変わります。

また、リユースも受け付けており、こちらはチャリティショップ「Re☆ショップ」で販売され、その利益は地域の環境活動や社会貢献活動に使われます。

なごやハートステーションでリサイクルできるもの

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Green Down Project

先の項目のとおり、なごやハートステーションでリサイクルできるものは、羽毛製品のみです。古紙類や缶などのリサイクル資源は受け付けていません。

なごやハートステーションの羽毛製品のリサイクルについて、詳しくはこちらの記事もぜひご覧ください。

なごやハートステーションでリユースできるもの

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なごやハートステーションでは、リユース活動もおこなっています。

受付品目は幅広く、衣類、くつ、かばん、アクセサリー、食器・キッチン用品、インテリア雑貨、本・CD・DVD、おもちゃ、園芸・DIY用品、スポーツ・レジャー用品、日用品、文房具を受け付けています。

リユースとは「一度使ったものをそのまま使う」こと。ですから、「そのまま使えないもの」は受け付けることができません。たとえば使用感があるものや部品が取れているもの、壊れているものなどがそれにあたります。

詳しくはこちらに受付品目一覧と注意事項などがありますので、持ち込みをご希望の方はぜひご確認ください。

名古屋で地域循環型リサイクルを始めよう!まとめ

ここまで見てきた通り、限りある資源をリサイクルして生かすことは、ささやかなことでも社会全体や環境にとても良い影響を与えています。すでに身の回りにある再生品の数々がそれを物語っていますよね。

一人ひとりができることをこつこつ続けて、持続可能な社会を実現させましょう。それは決して不可能ではないはずです。

参考URL:

PETボトルリサイクル推進協議会

一般社団法人産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター

一般社団法人日本アルミニウム協会

公益財団法人古紙再生促進センター

公益財団法人日本容器包装リサイクル協会

スチール缶リサイクル協会

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このウェブサイトは、2020年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて作成しました。